4/29/2011

カルボナーラ

 

パスタの中でもミートソースに次いで知名度の高いカルボナーラです

カルボナーラはパスタ類の中でも時間の掛かる下準備や缶詰のソース等を使わずに作れるので今作って食べたい時に便利ですが、パスタ料理人はカルボナーラを上手に作れてやっと認められるほどに正統なレシピは技術的に深く、誰でもいつでも上手に作れるとは決して言い切れません

また日本で一般的なレシピは本場イタリアのものに比べて明らかにヘビーでこってりしたパスタという認識が一般的かと思います

上記の点を改良し食べ易く且つ作り易いように構成したレシピを紹介します



・材料(1人分)

ロングパスタ 80g(※1)
卵 2個
パルメザンチーズ 大さじ2
ベーコン 50g
タマネギ 1/4個(※2)
牛乳 小さじ2
シーザーソース 小さじ1/2(※3)
マヨネーズ 小さじ1/2
粗挽き黒胡椒 適量(出来れば挽きたてのものを
オリーブオイル 適量


・準備

大き目の鍋にたっぷりのお湯を沸かし塩をひとつまみ入れる(※4)
タマネギを薄切りにする


・作り方

1、パスタを茹でる

2、フライパンにオリーブオイルを大さじ1程度入れてベーコンから脂が出なくなるまで中火でよく炒める

3、フライパンにタマネギを入れて軽く炒め、パスタの茹で汁を小さじ2杯ほど入れて、フライパンに出た油ごと全部ボウルの中に入れる

4、ボウルに卵1個、黄身1個分、パルメザンチーズ、牛乳、シーザーソース、マヨネーズを入れて大きめのフォークで泡立たてない程度に混ぜ、パスタを茹でているお湯に当ててボウルの底を手で触れる範囲で全体を温める(※5)

5、茹で上がったパスタをボウル(※6)に入れ手早くソースと絡める、この時パスタを茹でていた鍋の上か中に入れて全体がとろみを帯びるまで良く混ぜる

6、塩コショウで味を調え、パスタを皿に高く盛り黒胡椒を全体に振り掛けて完成、好みで粉チーズを掛けても良い


・備考&考察

備考は長いですが所詮知識のお話で留意点ではないので作業自体は簡単です、読み飛ばしてもらっても構いません


※1、パスタは一般的に一食80~100gです、80gあれば女性でもおなかいっぱいになります、男性なら120gくらいあってもいいですが特にパスタ以外の分量は増やさずこのままのレシピで、物足りないなら粉チーズを掛けてから食べれば十分です

※2、カルボナーラに本来野菜は入れませんが食感にアクセントが欲しいのと味に深みを出すのに入れてみました、無くても作れますし無いのが普通です

※3、シーザーサラダに掛けるアレです、どこのスーパーでも売ってます、主にチーズ・ニンニク・アンチョビで出来ているのでこれのためだけにニンニクとアンチョビを用意するより楽です

※4、パスタを茹でる時よくやる工程ですが、塩を1%以上入れないとパスタの表面がヌメります

※5、このレシピにおける最重要項目です、カルボナーラはフライパンに卵液とパスタを入れて火に掛けながら混ぜるのが通説ですが、加減を誤るとスクランブルエッグになったりそうでなくても食感が悪くなりがちでカルボナーラを難しい料理にしてしまう原因でもあります、でも単にボウル内で混ぜるのでは温度が足りないので予熱が重要です
卵黄は65度で固まり、卵白は75度で固まるものの60度付近から一部固まり始めます、温泉卵の白身の固まり具合をイメージしてもらうと分かり易いかと思いますがこの調理法ではその性質を利用しています
また生物が拒否する温度の境目もタンパク質が固まる境目に近いので、触れなくなったら鍋から外し湯煎する方法で適切に固まる直前の50~60度の範囲まで予熱出来ます

※6、意外と大事ですが、この時使うボウルはステンレス製の方が熱伝導がよく満遍なく熱が入るので金属製の物をオススメします


余談ですが、これと同様に火を止めたフライパンに茹で汁を入れて温度を下げてフライパン内でソースと絡める方法もありますが、フライパンほど口が広いと熱が逃げ易くて上手くとろみが付かなかったり、分量のパスタを扱うには狭いため手早く混ぜられず結局ダマになることもあり得るのでボウル内で絡める方法に落ち着きました


・発展&応用

ベーコンを使わず缶詰のシーチキンを入れるとパスタを茹でる鍋とボウルだけで作れます、卵と油を混ぜたものがマヨネーズなのでシーチキンとの相性は文句なしです

ベーコンでなく生ハムで作った方が、パルメザンチーズ(粉チーズ)でなくパルミジャーノレッジャーノチーズを使った方が本物に近付きます

生ハムあるけど勿体無いならこの通り作って盛り付け時に少量トッピングするだけでも雰囲気が全然違います

卵もソースには全卵1個のみを入れ、盛り付け時にパスタに凹みを作って黄身をトッピングする形にすると混ぜながら食べる楽しみがあって良いですし写真映えします、以前の職場ではメニューに載せる写真のためにその方式にしました、見た目は大事です

当然ながら牛乳を生クリームに代えてこってりさせることも出来ますし、抜いて更にあっさり仕上げることも出来ます、お好みでどうぞ




どうでも良いことですが、パスタの茹で具合で言われるアルデンテは茹で上げの状態、料理を作る人が余熱で火が通るのを見越して僅かに芯を残すことで、皿に盛られた料理を食べた人が茹で加減の注文または味の感想でアルデンテという単語を使うのは正確には誤りです

日本人は欧米人に比べて硬めの茹で加減が好きなのでここまで混同されてしまった感がありますが、非加熱のデンプン質を摂取することは余り望ましくありませんので提供時には芯がちょうどなくなっているのが理想です

ほんと細かいですね、以上です

 

1 comment:

  1. 家にあるカルボナーラ全部飲みました…

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